厳重なはずの精神病院から
逃げ出すような娘を、
怖がらない方がおかしい。
*キラ*
「霧夜、くん、ユリ、おねえ、ちゃん、
どうした、の?」
心臓が止まるかと思った。
ゼロの前で
怯えている顔なんて見せたくない。
*零斗*
「あのあと、みんなで話し合ったんだ。
結局何も決まってないんだけどな。」
*霧夜*
「………俺たち、
ちょっと外の空気吸ってくる。
兄妹水入らずではなしとけ。」
*零斗*
「霧夜?」
俺はユリを押しながら外へいった。
だが、俺もユリも考えは同じだった。
教室のドアに寄りかかって、
話をこっそり聞く。
*零斗*
「ゴメン、キラ。」
*キラ*
「え?何?おにい、ちゃん。」
*零斗*
「ごめん。守ってやるって、言ったのに。
守れなかった。怖い目に遭わせちゃって。
本当に、ごめん、キラ。
でも、にいちゃんは、キラの味方だ。
味方だから。」



