クミちゃんはハンカチで顔を埋める。 「…行くの、止めれないの?」 私が聞くとクミちゃんは頷いて顔を上げた。 「この前、羽流さんに言われてお兄ちゃん、私のソバにいてくれるって。だから仕事だけど連れてくって。 …だからお願いッ。羽流さん、一緒に行ってッ。」 クミちゃんが再び頭を下げた。