「あっつい。冬真。雪降らせて。」 そう言って下敷きをパタパタさせる夏月。 「無理。」 「じゃあ雪だるま。」 「そもそもの雪が無理なんだ。考えろ。」 「あ、またバカって言った!」 「言ってねえよ!」 「えーん、冬真がいじめる。」 「誤解されるだろ!やめろ!」 入学して、早4ヶ月。 とっくに春は終わり、夏が始まっていた。