夢我無中

｢おい、彰なんのつもりだ？｣
起こっているような口調で言った…つもりだった。彰にこんな言葉を返されるまでは。
｢すみれ、楽しみなんだろ？もう口調に出ちゃってんだよ（笑）｣
私は驚く。私の演技が見破られた？！そんな馬鹿な。やはりさすが彰だ。
｢さすがだな。私はすっごく楽しみなんだから！｣笑顔で言ってみた。
｢そ、そうかよ//｣
彰、顔赤い？そんなことよりも早く楽しませて欲しい！
｢で、何をするんだ？｣私は聞く。
彰は元の顔に戻った。あのあざ笑うような顔で私にいう。
｢あのなぁ真面目な生徒会長様がチャイムがなっても俺とふたりで出てったきり帰ってこないっていうことが起こる。｣
彰はあざ笑うような笑顔からとびきりの素の笑顔を見せてこういった。
｢そうしたら先輩達はどう思うかわかる？（ﾆｺｯ）｣
ま、まさか…
｢わかったみたいだね。そう！男とふたりで失踪なんて怪しいだろ。海崎先輩は絶対に探しに来る。そこを狙おうぜ（ﾆｺｯ）｣
狙うって何するんだ？先輩が探しに来て…？
｢じゃっちょっと付き合ってもらうからね？｣
あざ笑うような笑みをもう一度浮かべて彰は言った。