もう一度、僕に恋をして。







凛菜のこと、辛かったはずなのに。





痛くない。




名前を聞いても、そのことについて話されても、もう何も感じないし辛くない。




まさか、本当に忘れられた?





「あぁ、ごめん…なんかすっかり忘れてたことにビックリしちゃって」

「え、じゃあもう平気なのか?」

「…うん」

「あ、まさか…新たな恋、とか?」

「え?」





“新たな恋”




なぜか僕はその言葉に、伏せていた顔を上げて反応してしまった。





「まじで?!図星?」

「いや、違うっ…違うよ」

「あ?じゃあなんだよ、なんでんなに顔あけーの?」

「え…赤い?」

「あぁ、誰が思いついたんだよ、言えって!応援すっからさ」





隆弘の誰が思いついたんだと、言われて僕はさらに戸惑った。





だって、思い浮かんだの…折崎さんなんだもん。




違う。違うよ、隆弘…。




これは恋じゃないんだ。



そんな感情じゃないんだ、違うんだよ。




ただの友人だよ。




そう、“ただの友人”




僕と折崎さんは、キスを何度か交わしたことがあるちょっと変わった年の離れた友人だ。





「違うんだ、折崎さんと遊ぶ約束したからだよ…そう、あの人とても面白くて楽しいんだ」

「ふーん、なんだ…恋愛じゃねぇんだ」

「そ、それに…今は恋愛とかいいや」





僕のその言葉に、隆弘は困ったように笑ってポテトを1本頬張る。