だから、もっと彼と話がしたかった。
「そう思ったら嬉しくて、返事をすぐに返せなかった…君がいいなら、ぜひ家に招待してほしい」
僕はずっと避けることばかりを考えていたのに、折崎さんは…。
ちゃんと向き合うことを考えてくれていたんだ。
僕はやわやわと、まるで子供をあやすような懐かしい温もりに心地よさを感じながら、
返事の変わりにコクンと首を縦に振った。
それに目を細め広角を上げる彼の、前見た優しい笑顔。
その笑顔に自然と頬が緩んでゆくのが分かった。
「僕ん家、こっから近くて…あ、でもちょっとコンビニで買い物していってもいいですか?」
僕達は歩き出しながら、隣にいる折崎さんにそう問う。
「いいよ、俺も夕飯買っていこうかな」
そしたらなんて、考える素振りを見せるもんだから思わず僕は折崎さんのスーツの裾を掴んでいた。
「あの、それなら僕が作ります!ご飯…こう見えて意外と得意で…あ、でもお口に合うかわかりませんけど…」
恥じらいつつも、あははと笑って裾から手を話すと折崎さんの顔をのぞき込んだ。
「ふふ、楓純くんの手料理か~。いいね、楽しみだな」
「あの、得意とは言いましたけど……あまり過度な期待はしないで下さい」
「大丈夫、楓純くんの手料理ならなんでもいいよ」
そう言って、飲み物だけと選ぶ彼の横顔はとてもにこやかだった。
やっぱり、とても整っていて…カッコイイなぁ。
男の僕でもそう思うんだから、きっと女性にはもっとかっこよく映っていて、めちゃくちゃモテるんだろうなぁ。
僕は自分でいうのもなんだけど、可愛い可愛いと言われてきたから、カッコイイと言われる人に憧れていた。
だから折崎さんという人と、あんなことがあったとはいえ、知り合いなのは嬉しいっていうか誇らしかった。
