「おはよーございますっ!」
「あ、いっくん、おはよー。
今日も元気だねー。」
いっくんは保育園に行くと、すぐにお友達のところへ行ってしまった。
その後ろ姿を見つめながら、また1つため息をつく。
「いっくんママ、おはようございます!」
「おはようございます…」
顔をあげると、朝からとびきりフレッシュなスマイルの蒼太先生。
はぁ。イケメンの笑顔って癒されるねぇ。
「元気ないですね…どうかされたんですか?」
「はぁ…ちょっと。」
さすがに蒼太先生に『息子が誕生日にパパが欲しいと言ってます』なんて相談出来るわけがないよね。
私が曖昧に笑って誤魔化すと…
「何かあったら、何でもお話聞きますから。
いつでも頼ってくださいね。」
「ありがとうございます、蒼太先生。」
「いえ。」
はにかむ蒼太先生が想像以上に可愛くて、ちょっとキュンとしちゃった。
でも、そんなに優しくて可愛い笑顔ばっかり見せてると…
「蒼太先生、そんなに優しいと他のママさんホレちゃうから、ダメですよ。」
「えっ?」
「じゃあ、今日もよろしくお願いします。」
「あ…」
?
腕時計の時間を見ながら、保育園を出る。
蒼太先生、何か言いたそうだったかな。
ま、いっか。
ヤバイ!遅刻するっ!



