僕がいる

(嘘だ。これは夢だよ。)
自分で何度もそう言い聞かせた。
そう思いたくなくて。

けど…
「誰かー!救急車呼んで!はやく!」
「人が倒れてる!」
ざわめきと、好奇心で寄ってくる人たち。
そして周りの人たちが叫んでいる。

その声や、状況が私に現実味を教えるかのように突き刺さった。
もう考えられない。
そう思った時、意識が遠のいた。