僕がいる

顔を見た瞬間爽やかな夏風が吹く。

心地よい夏風とは裏腹に心拍数がどんどん上がっていく。

どこか似ている顔立ち、雰囲気。

強ばる体。嫌な緊張感から冷や汗がでる。

重い沈黙なか、上田が口を開いた。

「なぁ、麻理菜、だよなぁ?桜凜中学の。」

それを聞いた瞬間息が止まりそうになった。

「っ…ふっ、ハァハァ」

息の仕方が分からなくなる。
自然と涙もでてくる。

「おれ、分かるよなぁ?」

追い討ちをかけるように言ってくる。

蘇る記憶、思い出したくもない。

恐怖心から震えが止まらなくなる。

「なにっ、しにっ、きたのっ、、っ」

「そんな震えなくてもいいじゃん」

なんなの。
また、、、私なの?