僕がいる

ー 陽向が事故にあった日から3ヶ月が過ぎたある日ー

いつものように病院に行く…
そして陽向の病室に入る。

ベットの上には寝たきりの陽向の姿は無かった。

そこには笑顔で手を広げている陽向がいた。

私｢陽向…??陽向だよね…??そうだよね!?｣

陽｢そうだよ。おいで桜愛。｣

私｢陽向!!｣

私は思いきり抱きついた。
もう抱きつけないと思っていた事が現実になった。
夢見たい。
今までの出来事を話し、ひたすら泣きじゃくった。

私｢辛かったよ…お母さん死んじゃった…今、春香と一緒に住んでるの…｣

陽｢っごめん。俺のせいで。桜愛っ｣

そう言って陽向は泣いた。
それは今まで見たことないような姿で、とても悔しそうに、顔を歪めていた。
その姿は、あまりにも切なく、壊れそうだった。

私｢陽向。あなたのせいじゃない。
誰も悪くない。だから、前を向いて歩いてこ？一緒に頑張ろう？｣

陽｢おう。ごめんな。
辛かったよな。俺今日の朝、夢の中でお前が出てきたんだ。
それで生きなきゃ。って思った。
桜愛のおかげだよ｣

泣きながら笑った陽向の顔はあまりにも綺麗で忘れられない笑顔だったよ。