「よっ!ゆーまっ!」
静かなはずの朝の教室に響く幼馴染みのデカい声に頭を抱えながら杉宮勇真はため息混じりに呟いた
「ハァ〜、毎日毎日……朝くらい静かにしてくれよ明莉…」
それを言い終わったときにはもう既に毎朝恒例のヘッドロックをくらっていた。
「この世界一の美少女、姫路明莉ちゃんにそんな事言っていいのかな〜?ん〜?」
「何が美少女だよゴリr…痛い痛い痛い痛い!」
言い終わる前に強く締め付けられて最後の一文字が言えなかった。
「今…何言おうとした?」
「ゴ、ゴリr…痛い痛い!ギブギブギブ!!」
2回目も無理だったので諦めて明莉から離れた。
(ったく。とんでもないゴリラ女だよ…)