「はいっ」


望月くんは、私を見てニッコリと笑って頷いた。


相変わらずの、無邪気な笑顔だ。


「先輩は、体育祭何出るんですか?」


人なつっこい笑顔のまま、望月くんが聞いて来た。


「えっとね……障害物競争。
…望月くん、は?」


恐る恐ると聞いてみた。


意気地ないな~、私…。


それでも望月くんは、素直に教えてくれた。


「僕は、リレーに出ます!」


「えっ、リレーに出るの?」


足、速いんだな……。


「はい!アンカーで出るんで、応援して下さいね!」


「へぇ…アンカーなんだ……」


本当にすごいんだな…。


私、アンカーとかやった事ない…。


「……わかった。リレー、応援してるからね」