迷い風


「楓遅いよ~、先お風呂入っちゃったよ~」

部屋に戻るとみんなの話の通りザ美人というような
さらさらロングヘアーの女の子が立っていた

「だから、なんであんたと一緒にお風呂入らななのよ」

「そんなこと言って一緒に入るのたのしいくせに~」

「そんなこと1ミリもない」

「あ、そら紹介するね、間島 楓。さっき言ってた子ね。かえりんって呼んであげてね」

そういってひーはウインクをした

「ふざけるな」

それをその子はばっしとたたいた

「いたーい~」

「間島 楓です。よろしくね」

そういってにこっと笑ったその子は本当に絶世の美女って感じで
女の私でも目が合わせられないような

「内田 そらです」

「そら ね、よろしく。私お風呂入ってくるわ」

「ほーい」

「その間この人うるさいと思うけど、よろしくね」

「ひどーい、かえりんひどーい」

楓はそれを無視して部屋を出ていった

「かえりん可愛い呼び名なのになー」

「仲良しなんだね」

「そりゃね、もう小学生からの知り合いだからね~」

「そうなんだ」

「そらにはそういう子いないの?」

私には…

「いないな~」

「そうなのか、都会ってそんなものなのかな~」

「ううん、正確にはいたの、だけどうまくいかなくなっちゃって」

「あ、そうなの、ごめん」

「いや全然」

私は無理やりしまい込んでいた
脳裏に浮かぶあのひとを思い出してしまった