「サァヤ、楽しいのも分かるけど手加減しなね?」


「もちろん!貴重な被写た……大切な思い出の1ページを美しく記録するためにも、無理はさせないよ!」


「ひ、被写体……」


「キッティー、あれは紗綾ちゃんなりの愛情表現ですよ。ね?」


「ハイそうですwwww」


「サァヤ自分撮ればいいじゃん、綺麗なんだしさ。」


「きゃっ!褒められちゃったwwwウッフ~ン」


「今はなんの魅力も感じないな」


「orz……」




そう、最初はみんなが騙されるくらいに、サァヤは綺麗だ。


キッティーの可愛らしい顔とは違った、女らしい顔


ニヤケなければ最高のモデルになるだろう。



現に、サァヤをガン見する私を不思議そうに首をかしげながら無言で立っているサァヤはとても綺麗だ。




「ん~とさ、自分撮ってもツマンナイっしょwwwレンズ越しに一瞬見る人の表現が好きなんだ!ってことではい、チーズwww」


「そっか。……カメラ、よろしくね?」


「まっかせろ!」





無言に耐え兼ねたのか、サァヤは照れたように「ニヘッ」と笑った。


ニヤケ顔でも、好きなものを好きと言ってニヤける顔はやっぱり凄く綺麗だと思う。





「そろそろ6時ですね。2階に降りましょう。」


「そうだね!ご飯楽しみ~♪」


「みんながガッついてるとこ、恥ずかしいくらい撮ってやるwwww」





5月の旅行は早いと思ったけど、この時期だからいいのかもしれないな……





「玲美ちゃん?行きますよ?」


「うん。ありがとう。」