二学期は行事のバーゲンセールだ。




「それでは1年1組は執事-メイド喫茶をやりま~す!意義がない方は拍手をお願いします!」




パチパチと鳴り響くハンドクラップと蝉の声が不調和なハーモニーを奏でている。


行事詰め込みすぎだろ、考えろよ生徒会め……



赤青高校では『生徒主体』を目標に掲げているため、行事の企画進行はほとんど全てが生徒達によって進められる。


そしてそれを取り仕切るのが生徒会だ。





「レミちゃん今何を考えていますか?」


「光輝さんとピーチさんのことです。」


「お、男!?」




真っ白に燃え尽きた某ボクサーのように項垂れている変態を一瞥し、再び遊園地での出逢いに思いを馳せる。


あの人達、暇なときあの遊園地行ってるって言ってたけど、そもそもそんなに暇なときなんて無いんじゃないだろうか?



ピーチさんとか特に、学校のトップに君臨するとは思えないような人だったが、体育祭も事無く終わったし、仕事は出来るんだろう。





「ねぇサァヤ」


「何?」


「ここの生徒会ってどんななの?」


「え?いきなりどうした!?」




サァヤは写真撮影と共に人間観察をするから、有名人には一方的な知識を持ってる。




「いや、行事仕切ってる訳でしょ?そうとう忙しいんじゃないかと思って……」


「へー珍しい。生徒会に入ろうとか考えて「はないけど」……うん。忙しいよ。」




サァヤ曰く、生徒会は基本的には指示を出し、お金を管理し、書類を纏める、という活動がメインだそうだ。


だが、何しろ全校生徒1000人近くを抱える学校全体を把握するんだから、規模が半端じゃない。



生徒会業務に加えピーチさんの世話もして、苦労してんだな……光輝さん