「行ってきます」


「行ってらっしゃ~い♪」





……いくつになっても元気な母だ


健康でいてくれるのは嬉しいんだけどさ





「おはようレミちゃん!」


「…………どうして私の家を知ってるんだこのストーカーは?」


「そんな、俺達を繋ぐ愛の絆の前にはどんな障害も通用しな……って!待ってよハニー!」





取り敢えず物理的な距離をとってみる。


このまま半径3メートル以内に入って来なければいいのに……





「レミちゃん今日も可愛いね!前髪5ミリ切ったよね!?昨日までのレミちゃんも可愛かったけど今俺の前にいる君はまるで天使のようだよ!」


「残念、3ミリだ。」




…………ストーカー被害ってどうやったら出せるんだろう?







「あ、レミ!おはよう。今日もお疲れ様www」


「おはようサァヤ。お疲れ様って言うんだったら助けてくれない?」


「ごめん無理だわwww」




私の左隣を(電車の中でも歩いてる時でも)キープし続けているヤツに完璧なる無視を決め込んでいる内に学校に着いた。





「王子もおはよう!レミの護衛お疲れ様www」


「おはよう!レミちゃんのためなら例え火の中水の中草の中森の中土の中雲の中レミちゃんのスカートの中!」


「いち、いち、ぜろ」


「えっちょっwww止めたげて⁉」





この変態を野放しにしておけと?


いつ何処で誰に罪を犯すかも分からないのに……