あれからどのくらいの時間が経ったのかな。 携帯を見ると時刻はもう23時を示していた。 帰ろうと思っても ここがどこだかさっぱり分からない。 あたし今日なにしてるんだろう。 「とんだ厄日だよ…」 あたしの頬に涙が伝う。 我慢の限界だった。 「も、やだよ…。 やっぱりあたしには無理なんだ…」 ひと気のない路地でひたすら泣いた。 そのとき1人の人が あたしの前で足をとめた。