確かに女のあたしから見ても可愛い。
そして告白されている男子。
背をこちらに向けているけど、あの背中は新太だ。
小さいときから毎日のように見ている新太の背中を、見間違えるわけがない。
「……。」
新太はなんて答えるんだろう。
あんなに可愛くて、学年でモテる子。
付き合うに、決まってるよね……っ
そう思うと、足が勝手に動き出した。
靴だって履き替えてないし、約束も破った。
でもね、聞きたくないよ。
例え態度が冷たくても、幼なじみってだけで隣にいれても…
新太に一番近い女の子が、あたしじゃなくなるなんてイヤだよ…!
「ーー汐音!!」
