看護士さんが出て行って
15分ほどして開いた扉からは
龍と智の姿があった



「あ!だいぶ顔色良くなってる…
よかった…」

「目覚めたんだね」



「うん。もうかなり良くなった
気分の悪さはあるけど
戻すほどでもないし…」


「そっかよかった
菌がもう少なくなった証拠だね
回診できなかったから少し診せてね」



聴診も触診もされて
点滴は増やされたけど
栄養のだって言われてよかった


「よかったよ本当に。
ずっと顔色が最悪だったから」


「智には迷惑かけました…ごめんね」


「そんなことないけど。
まだ油断は禁物だからな」


「わかってるよ
あ、智」


「ん?」

「今日は帰って休んで?」


「ん?」


「今日当直じゃないんでしょう
お家でゆっくり休んで
私もだいぶ良くなってきたし」


「まだまだ油断できないから。
今日くらい泊まるよ」



「昨日もだったでしょう?
私はもう大丈夫。他の先生もいるし。」



「そっか…悠が帰ってきて
家きたないと困るからな笑
割れてたグラスもそのままだし
じゃあ今日は帰るよ」



「あ、そうだったね!
お願いします…」


「ゆっくり休めよ
また明日来るから」



「ありがとう」