悠の苦しそうな声が続く中 音を立てた体温計は9度を叩き出した 「悠?きこえる?」 体から力が抜けて 俺にぐったり寄りかかりながらも 吐き続ける悠に声をかけるも かすかな反応しか返ってこない 「ゆう?辛いけど少し聞いてね 今からかなり強い薬入れるから 変な感覚あるけど大丈夫だからね! 荘たのんだ」 「ああ」 注射で薬を入れ始めて あと少しで終わる頃 悠の体が敏感に反応し始めた 「悠!大丈夫だから 気持ち悪いけどあとちょっと我慢して!」