夜の面会時間も終わり
あれから一度も目を覚まさない悠を
1人にしておくのは気が引けたけど
起きたらナースコール
とだけ書いた紙を残して
俺は後ろ髪を引かれる思いで
医局に足を運んだ
「お疲れさまです」
「おうお疲れ
あれ?河口今日勤務だっけ」
「いや、彼女が入院になって…
心配なんで泊まります」
「そうなのか俺は浅香と当直だよ
何かあったら手伝うから」
「ありがとうございます!」
先輩と言葉を交わして
しばらく仕事をやってると荘が入ってきた
「お疲れ様でーす
あ、智結局泊まりにしたんだ
悠大丈夫そ?」
「いや、かなりきつそう
さっきまでかなりやばかった」
「胃腸炎だろ?
抗生物質効くといいな…
今は眠ってる?」
「あぁさっき睡眠導入剤入れた
吐くものないのにえずいて止まんなくてさ
過呼吸みたいにもなっちゃって」
「そうたったのか…
目が覚めたら俺も一緒に行くよ」
「さんきゅ」

