龍が出ていってから暫くして
看護師さんにベットに乗ったまま
見慣れた病室に連れて来てもらった
なんとなく心も落ち着いて
気づいた頃には眠って居て
夕飯を持って来てくれた龍の声で
目が覚めた
「ご飯の前に熱計ってくれる?」
「はぁい」
音を立てた体温計は
37.9を示していた
「夕方にしてはあんまり高くないね
少しずつ良くなって来てるってことかな
ご飯持って来たから少したべて見て?」
「うーん…たべなきゃダメ?」
「今気分悪かったり具合悪かったりする?」
「気分悪いのないかな…
具合もここ数日よりは確実にマシ」
「そっかぁ。
そしたら少しでもいいから
食べてほしいかな
もし食べて見て無理そうなら
無理しなくて大丈夫だから」
「ぅん…分かった」
そう言って用意されたのは
お米の原型はほとんど無いほどのお粥
少しすくってみるけど
食べる気にもなれずにそのまま戻した