それからというもの
先輩方は代わる代わる声をかけてくれて
智と荘も含め何人もの先生が
差し入れと言って栄養ドリンクやらを
持ってきてくれた
こんなに暖かい現場で
働くことができて本当に幸せだ…
俺と柚の関係を知っていて
皆が気を使うわけでもなく
暖かく見守ってくれて…
こんな時で不安と心配でたくさんだが
職場のみんなのおかげで
少し心にゆとりが生まれた気がする…
「龍」
「ん?」
「俺午後病棟って言ったろ?
だから心電図もナースコールも
きたら直ぐ対応できる。
何かあればPHS鳴らすし少し仮眠してきたら?
当直明けでほとんど寝てないだろ
さっき薬入れて落ち着いてるみたいだし
チャンスじゃないか?
今日はオフなんだし
柚のためだけに使えるんだから」
「智…いいのか?」
「お前がいても居なくても
相手がゆずでも柚じゃなくても
それが俺の仕事だ。
任せとけ。お前のまず第一は
自分の体調を崩さないことが前提だ」
「助かるよ、ありがとう
少し仮眠室で休んでくる。
何かあればすぐに呼んでくれ
人手が足りなかったら直ぐくるから」
「こちらこそありがとう
じゃあゆっくり休め〜」
智の温かい言葉で
少しの間休ませてもらうことにした。

