「柚?柚聞こえる?
少し起きれるかな。俺だよ
柚。ちょっと辛いけど目開けようか」
「ん……」
「うん起きた?
柚。聞こえる?ちょっと起きようか」
意識が覚醒して一気に呼吸が荒くなる
「柚。俺いるから大丈夫だよ
焦んないよ、落ち着いて
今少し発作が起こってるけど
直ぐに薬入れるから大丈夫だよ」
「っ…はぁっ…りゅ…」
「ん?俺ここいるよ?
柚?ここいるよ」
高熱のせいか目が虚ろで
俺と目が合わない
「りゅ…っ…ぅぅ…」
「先生っ持ってきました!」
「ありがとう投与する
柚聞こえる?大丈夫だよ
ちょっとまってね薬入れるから
ごめん声かけ続けてくれる?
ちょっと意識があんまりだから」
「はい!柚ちゃん?大丈夫だよ
先生ここにいるからね
安心して大丈夫だよ」
いつもより少し強い薬だけど
緊急だから仕方ない
これ以上は体がもたない
「柚わかる?今ね薬入れたから
聞こえてたら手少し握ろうか」
握った手は少し返ってきた
「…っ…ぅぅ…」
「うん大丈夫。ここいるよ
柚声出すと苦しいから深呼吸しよ
分かってるから。ここいるから
ごめん体冷やすからアイス枕お願いできる?
脇にも挟むから3つ」
「持ってきます」
「柚大丈夫だよ
苦しいね。焦らなくていいよ
柚のペースで落ち着こう
ずっとそばにいるから」

