「今日までお疲れ様!
 マネージャーになって
 初めて作ったお守りです。
 1年生というプレッシャーを
 感じさせない、
 いつもの北山くんの
 プレーで頑張ってね。
 みんなで戦おう。」



首にかけられるように
ヒモを付けたお守りを、
大切に首にかけてあげる。


目が合うと、
優しく微笑んで
北山くんは言った。


『ありがとう。
 絶対いいプレー
 見せてやるから。』


そう言って、そっと
北山くんは手を差し出した。


“約束の握手。”と
差し出された手を
私は見つめ、
私達はきつく
握手を交わした。


―――…


このとき、自分の心臓が
高鳴っているのが分かった。

緊張からだと
思っていたけれど、
もしかしたらこの時から
勇介に恋してたのかも
しれないね。