―――… 「ココアと紅茶とコーヒー どれがいいかな?」 お母さんは北山くんを リビングに招いて 呑気に飲み物を聞いていた。 『それじゃー… ココアお願いしますっ』 「愛奈は何がいい♪?」 なんかこの状況に 違和感を感じて 少し遠くから見ていた あたしにも聞いてきた。 「……あたしもココア」 「はいはーい♪」 お母さんが キッチンに向かうと、 北山くんが 後ろで立っていた私の方を 振り向いて手招きをした。