バレンタインスペシャル

そして私は、昨日作った手作りチョコを手に持って、職員室のドアをノックした。

『失礼します。2年5組の萩生田有希です。』

入ってすぐ先生をさがしたけれど入りたての先生なので後ろの方の机だったから探すのに一苦労だった。

『平野先せ…』


「「キャーーーッ!平野せんせー!!
私たちのチョコ、受け取ってください いつも大好きです!付き合ってください!」」


「ありがとう、みんな。でもな、俺好きな人織るさ、みんなはもっとほかの子に上げた方がいいと思うで!それに、俺とみんなは、ただの生徒と教師やから付き合うことはできひん。」

「ごめんな。チョコは受け取らへんけど気持ちは充分受け取るからな!ほんまにありがとう」


「「キャーッ!先生めっちゃカッコイイ!
これからも大好きです!」」

「「先生さようならー」」


「じゃあな!みんな気をつけて帰れよー」


「「はーい!」」


こんなこうけいを目にしてしまった私がこえをかけられるはずも無い。