「私がアユミさんに似てるから好きになったんでしょ!?」 「違う!!俺の話聞けよ!」 海斗が私の肩を掴み、大きく揺さぶった。 私は、またその手を振り払う。 「イヤ!!もう別れる!!海斗なんか大っ嫌い!!!」 私は財布と携帯を持って、家を飛び出した。 夜道を白いガードレールに沿って、ひたすら走った。 何度も、車が私を追い越した。 久々に履いたハイヒールが痛い。 私の足は、自然と海へと向かっていた。