海斗は、空くんを思い切り睨み付け、左手をポケットに突っ込みながら、空いている右手で、また私の腕を力強く引っ張った。 私は、海斗の腕の中。 「ここみに触んな。」 これ以上、私の心をかき乱さないで。 入って来ないで…!! 私は海斗を突き飛ばし、階段を一気に下りた。 汗をかきながら飲み物を売る、雫の元へと走った。 「しずくぅ~~~!!!」 「わ!どうしたの、ここみ!」 オレンジジュースを片手に、私を抱きしめてくれた雫。 彼女とは、もう親友同然の仲になっていた。