午後になると暑さは一層増し、忙しさも倍増した。 海斗がお金を受け取り、お釣りを渡す。 私は、ペットボトルを冷たい氷水から取り出して、拭く。 そんな作業をおかしくなるほど繰り返した。 それでも、やっぱり客がすく時間帯はあった。 夕暮れ時になると、どちらからともなく話していた。 でも、今日は沈黙の嵐。 昼間の日差しはきついが、そよぐ潮風は爽やかだった。 私は、ずっと海水浴の人たちで混み合う海岸を眺めていた。 すると、突然海斗が沈黙を破った。