「あ、そうだ!ここみちゃん!」
みんなでにぎやかな食卓を囲み、おいしい晩御飯を堪能している時だった。
突然涼子さんが大きな声を出すもんだから、びっくりして顔をあげた。
「寝るとこなんだけどね、真帆たちもまだ小さいから、私たち一緒に寝るじゃない。そうすると、あと2段ベッドしかないのよ。だから、海斗と一緒に二段ベッド使ってくれるかしら?」
「ええーー!」
私が叫ぶ前に、誰かが先に叫んだ。
海斗だ。
「何で俺が!」
「だってぇ、空くんに言ったらソファに寝てくれるって言うし、ここみちゃんソファで寝かせるわけにはいかないでしょ?」
「だったら俺がソファで寝る!」
ムキになる海斗に、空くんが口を挟んだ。
「海斗。お前、この前ソファから落ちて頭打っただろ?」
そうなんだ!
ウケる!!!
必死に笑いをこらえていたら、海斗に睨まれた。