「ねぇ!ここみってさぁ、彼氏とかいんの?」 「私?いるっちゃいるかなぁ…。」 健一のことを思い出し、胸が痛んだ。 「そっかぁ。雫もいるよ!めっちゃラブラブなの!!」 雫はそう言って、私に指輪を見せた。 ハイビスカスの形をした指輪を見て、雫の彼氏は雫のことをよく分かっているんだな、と思った。 だって、その指輪が雫のイメージにぴったりだったから。 「おい、雫!どこ行ってたんだよ!戻って来いよ!」 突然声がして、顔を上げた。 そこには、海斗によく雰囲気が似ている、男の子が立っていた。