「ねぇねぇ!」
突然後ろから声をかけられ、振り向いた。
そこには、黄色のワンピースを着た、可愛い女の子が立っていた。
大きなハイビスカスがプリントされた、そのワンピースは、彼女に本当によく似合っていた。
「は、はい…?」
今の私にとって、年の近い女の子ほど苦手なものはない。
「あはは!おっかしー!何緊張してんの!?あたし、水無月雫!雫でいいから!」
ぽかーんとする私を見て、雫という子が大笑いしてきた。
「名前名前!普通そこ自己紹介するでしょ!」
「私、早瀬ここみ……です。」
雫は、また大笑いした。
「ここみかぁー!ここみさ、見た目派手なクセに結構内気だね?ウケるー!!」
私も、笑い返した。
雫とはすぐに打ち解けて、仲良くなった。
こういう子は、苦手じゃない。
むしろ、かなり好きなタイプ。

