「嘘だ!勘じゃ当たんないもん!」
私がそう言うと、そいつはやっと私の方を向いて答えた。
今度は、ちゃんとホースを砂浜の方へ向けて。
「俊兄から聞いてた。あんただったんだ。」
眩しい太陽の光に反射して、キラリとそいつのピアスが光った。
そいつはまた砂浜の方へ向き直り、水をまく。
「俊兄って、誰?」
「あんたがさっき話してた人。」
さっき話していた人、と言われて、私は記憶を回想する。
「勝連さんか!」
「俺も勝連だけど。」
ああ、そうか。
コイツ、勝連さんと兄弟なんだ。
なんて、クールなやつなんだろう。
クールっていうか、生意気?
勝連さんとは大違いだ。
こういう奴無理!
大嫌い!!!

