すると、勢いよく振り返る人がいた。 なんと、その人は…。 「何?」 さっきのホース野郎!!! ま、まさかこいつ…!? 「ひ、人違い!ごめん!」 そう言って、砂浜を勢いよく駆け出した私の背後から、そいつは声をかけた。 「早瀬、ここみ。」 私は、足を止めて振り返った。 「どうして、私の名前…。」 さっきまで『アユミ』とか言ってたクセに。 私は、そう出かけた言葉を飲み込んだ。 「勘。」 一言そう呟いて、そいつは熱い砂浜に水をまく。 さっき、私に水をぶっかけたホースで。