家に戻ったのは、夜中だった。
玄関に、空の青いビーチサンダルがあった。
外から見たとき、電気がついていたから、空はまだ起きているみたいだ。
私と海斗は、俊兄たちを起こさないように、静かに2階へ上がった。
でも、私は部屋の前で立ち止まった。
空に対して、罪悪感でいっぱいだった私は、空に謝ろうと下へ降りようとした。
「どした?どこ行くつもり?」
海斗が私の腕を掴む。
私は少しためらいながら言った。
「空、大丈夫かなと思って…。」
そう言った瞬間、海斗は私を壁へ押しやって、両手をついた。
海斗の男らしい腕にドキドキする。
「行かせねーよ。」
私は、そのまま唇を奪われる。
「俺のそばにいて。」
私は黙って頷き、赤くなった顔を隠すため、海斗の胸に顔を埋めた。

