生徒たちの黄色い歓声に応えながら、 俺は人探しを始める。 12年前に離れたけれど、 よく連絡をとっていた幼なじみ。 長い休みが取れた日はいつもコイツと逢っていた。 「お帰り、静。」 「ただいま。」 校舎に入ると同時、電話越しでヤツからの歓迎を受けた。 …たまには滝沢に戻ってもいいよな? 俺は新たな居場所へと足を踏み入れた―――