「おめでとう、『上原マイさん』」 「……!」 撮影初日、スタジオの廊下でたまたま出会った愛しい人。 彼はもう、すっかり天下の蓮見モードで張り付けた笑顔でそう私に挨拶してきた。 「まさか上原さんがこんなにも早くドラマ出演なんて…」 更に彼は憂い帯びた目で遠まわしに私をバカにした。 「…かっちーん。」 いくら天下の蓮見静だからって黙っていられないのは …上原マイに切り替わったから。