…そう、思ってるけど。




「やっと手に入った以上、舞を誰にも渡したくねえんだよ。」




舞との約束を果たすためには、

今の人気を保ち続けなければならない。



でもそのせいで舞との時間は皆無に等しくなる。



…片思いの時よりもその気持ちが大きくなったのは確かだ。




「だから俺のモンだって、舞に近づくなって皆に知らしめたい。」



俺の想いはもう、

今の夕日のように濃く、深く、誰にも侵されることはない。




「……狂ってるね、静。」



そう言って少々、驚きながらも、バカにしたように鈴は笑った。