「最後のは庇う違うー」
ひへへと笑うアキラ。もう完全に眠気は飛んでしまったようだ。
「いやーでもさー、あれじゃないですか?思春期とか大変だったでしょ?」
思春期と来たか。お前はストライクで思春期だろうに。
「あれか、友情か恋人か」
「それそれ」
ゴソゴソとアキラがこっちを向く気配。気持ち悪いなぁ・・。
「出会ってからずーっとべったりだったんでしょ。どっちかにそういう話が来たらさーそれで気まずくなったりしない?」
ベタだなぁ・・・修学旅行みたいだ。
「しない。それとこれとはまったく別だな」
「じゃあさ、恋人とゆう君どっちか一人しか助けれませ・・」
「恋人」
即答。これで悩むのはお前の脳内がまさに思春期だからですよ。
「ほぁー・・・即答ですか」
「即答だな」
あんまり思春期にストレート投げちゃいけないんだけどなぁ。まぁせっかくの夜だし、いいか。
「ちなみにその心は」
「ゆうならなんとかするだろう。あいつはすげぇんだから」
たまにこの手の問題がドラマとか小説とかアニメで上がるけれど、ぼくは迷う事は無い。だって、信用してますから。信頼してますから。
もし逆でもぼくは助けて欲しいとは思わない。信用して欲しいから。信頼して欲しいから。
「はぁーどんだけですか」
「そこら辺を信用信頼出来ない人をぼくは幼馴染とは呼ばない」
同じ秤に自分の命と相手の命を比べて、相手の方が重くないと幼馴染とは呼ばないと思う。持論だけれど。
「あれだね、友達5人だけ上げろって言われたら一番に名前を呼ばれる人だね」
「いや、入らない」
「ほ?」
顔見てぇわ。