ーーー 放 課 後 ーーー

「 蓮くん、帰ろーう! 」

『 はいはい、ちょっと待って 』

教室に何人か居たけど普通に話しかけてた。

すると、蓮くんの友達が

「 やっぱお前達付き合ってんの? 」

って。

「 付き合って…『 付き合ってねえよ、

ただの幼馴染み。 』

そう言って蓮くんは帰ってしまった。

結局、チョコを渡せずに終わった。


蓮くんは、次の日もまた次の日も来なかった。

気持ちを伝える事もなく、1週間が過ぎた。

ある噂が私のもとにやってきた。

それは、

〈 蓮くんが病院に居て、

生死をさまよっている 〉

というものだった。

あの日の帰る途中、事故に遭ったと。

私は信じられなかった。

もし、あの時、いつも通り

蓮くんを呼びに行かず下駄箱で待っていれば、

蓮くんは事故に遭わなかったのかな。

気付かないうちに涙が出ていて

その涙は止まらなかった。