あー、なんなの⁈
その笑顔…目が離せない。
「お前…顔が赤いぞ。やっと俺に惚れたか」
……。
「ば、バカ。自惚れないでください」
「フッ…自惚れじゃないと思ったんだがな…さっきは邪魔されて途中になった事だし、あの続きしようぜ」
意地悪な笑みを浮かべ距離を縮めてくる男。
数分前にキュンキュンした気持ちを返してほしい。
何かしらの危機を感じて、ずりずりとお尻がソファの上を移動し距離をとろうとしても、逃がさないとでもいうように男は両手で体を囲ってくるから、とっさに私は両手で彼の肩を押し防御する。
「ちょ、ちょっと…」
「んっ?」
なんなの⁈
その甘い声と妖しい微笑みは?
「んっ‥じゃないですって。何するつもりですか?」
「何って⁈決まってるだろう…」
男の手は、スカートの中に進入して腿を撫で始めていた。
「やだぁ……何してるん…ですか?」
それ以上進入してこないように男の手を必死に押さえた。
だけど…なぜか力が入らない。
手を押さえているのに、勝手気ままに男の手は動いている。
「凛…」
名前を呼ばれ顔をあげれば、男の熱を持った唇と重なってキスをしていた。



![(続編)ありきたりな恋の話ですが、忘れられない恋です[出産・育児編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1631187-thumb.jpg?t=20210301223334)