「なにがですか?」

「自分から好きになった子って凛ちゃんだけなの。だから、2年近く片思いしているの見ていた歯痒かったわ」

「そうそう…凛ちゃんに彼氏できた時なんて相当落ち込んでたものね。だから、余計に意地悪して彼氏より自分を意識してほしかったんじゃないの⁈」

「子供よね…」

綾乃さん…佐和さん…
勘弁してください。

私の心臓、耐えられません。
どうしよう…ドキドキが止まらない。

「だから、今度こそはって必死感が目に見えて……うふふふ」

うふふふって、楽しんでます⁈

「で、凛ちゃんは店長に言い寄られてどうなの?」

佐和さん、突然すぎますよ……

「どうって言われても、戸惑ってます。
店長のこと冷徹人間、いえ悪魔めって思ってましたから…」

ぶ、はははははー

2人の笑い声が響く。

ランチ時間が終わったのか、たくさんいたお客も減り辺りは誰もいない。

「好きだって言われて、意識してるとは思うんです。(店長の話をしてるだけで甘い声や切ない声が思い出されてドキドキしてるんだもの)でも、この気持ちがなんなのかわかんないです」

笑っていた2人が真剣な表情に変わる。

「そのうち、答えが出るわ」