あたしは屋上に続く階段の途中で立ち止まると、スッと自分の唇に触れた。


そして緩みきった頬を両手で押さえながら、その場に座り込んだ。


あたし…


翔馬くんとキス、しちゃった…。


しかも今晩は…


ふふふっ…


よしっ!!姫花っ!!


気合い入れていくわよっ!!


あたしは立ち上がると階段を駆け下りた。


そして一目散に家庭科準備室へ向かうとガラっと戸を開いた。