閻魔……。 閻魔…………。 廊下を走りながら脳裏に浮かぶのは、赤い燃えるような瞳の…口端を上げて笑った閻魔の顔だった。 夜中の一度ならずも二度までも、キスをされてしまった。 怒り倍増だ。 心臓はバクバクと早鐘を打つ。 朝っぱらから廊下を猛ダッシュしているワタシを、登校中の生徒達が何事かと目を見張っていた。 悔しい…!! 油断してまたもやあんな事をされてしまった自分にも、悔しかった。 いったい、あいつはーー宮下愁は、何者なんだろう。