「ビシビシ叩き起こすは、しまいに羽交い締めするは…しかも、死なせないでよねッ」
ワタシの呆れた中に不機嫌モードが隠されているのを知ってか知らずか、母はにーっこりと満面の笑顔を浮かべた。
…なぜ笑顔ですか?
空気、読んでねって言ってあげたい。
「…ん、なんだかうなされてたからね。ついバシバシ叩き起こしちゃったわね~!」
なんて母は大きな声と早口でまくし立てると思いっきり笑い飛ばした。
でも目元はまったく笑っていない。
親子の付き合いも17年もやってれば、なんとなく変なのも分かる。
「……お母さん」
「ん?」
「なんかおかしくない?」
母の黒目が一瞬、キョロキョロ動いた。
