―精霊の祖の恋物語― 前編





リビングの中では、

リヒト君の声が聞こえる。


そこにいるのは分かった。


なんか緊張してくると…



中からソラーレさんの声がした。


「じゃあ、行こっか?リリーちゃん♪」


ルミエールさんは微笑みながら

私に言った。



「はい。」


そう返事を返すと、

ルミエールさんに腕を引かれて

リビングに入った。


恥ずかしくて俯いていたけれど、

静かだった為顔を上げると…。


リヒト君と目が合った。


リヒト君は、

目を見開いて顔を赤くしていた。