―精霊の祖の恋物語― 前編




母さんはその言葉に嬉しそうな顔をした。


「ほんとっ!?


 ありがとう、あの時は助けてくれて。」



「お礼はよい。

 我は助けたくて助けたのじゃからな?」



口ではそう言っているが、

お礼を聞いて嬉しいのだろう。



リリーはニッコリと笑顔で言った。