―精霊の祖の恋物語― 前編





覗き込むのを止めて、

リリーの頭を優しく撫でた。


「私のせいでもあるので

 腕を見せてください…。」


リリーは顔を上げ、俺の顔を見て言った。



「…えっ?」



「…早くしないとやってやらんぞ。

 ちょっと骨にヒビが入っておるん

 じゃないか?


 それなのに、よく何でもないような


 顔してられるな?」


いつの間にか、姿が変わっていた。

火の精霊の姿になっていた。



一瞬で姿が変わったために、

俺以外の家族はみんな驚いていた。


それはそうか…全然姿も違うからな…。

それに、喋り方も変わってるからな…。



「マジでヒビ入ってる感じか?」


「少しだけな。見せておくれ。」


「はいはい。」


腕をリリーのとこに持ってくると…