「はぁ…。もういい。言い疲れた。」
一向に反省した面影のない姉に、
もう何を言っても無駄だなと思って諦めた。
「おお。物解りのいい弟だわ。
さすがリヒト君。」
「うるさい。
まだ許したわけじゃないんだぞ?」
姉弟で言い合いを激しくしていると…
黙っていたリリーが遠慮深く話に入る。
「あの……。」
皆、一斉にリリーの方を向いたため、
リリーはビクッとして俯いた。
リヒトは下から覗き込んで
リリーの顔を微笑みながら見て、
優しい声で聞いた。
「なんだ?」
「ごめんなさい。私のせいで…。
本当に怪我してないですか?」
心配そうに俺の目を見てきた。
「ん。大丈夫だろ?」

